リケジョが悩む、仕事面での充実と、生活面での充実ー
これまでの女性研究者といえば、研究に没頭して、生活面よりも仕事面を優先させるイメージ。
男性は、仕事も家庭もあるのに、リケジョが両方望むのは、難しいことのようです。
女性活用推進プロジェクトがあっても、PR的なところが多く、実際の働く女性像を作り上げるのはまだまだ先のようです。
今回は、研究職をしてきたリケジョが家庭を持ったら、どんな風に仕事と生活を両立させようとしているのか、さぐってみましょう。
前回では、夫婦で離れて暮らすことになってしまったＯさんの事例、Ｙさんの事例を取り上げました。
Ｏさんは今後、ポジションチェンジをして、育児にウェイトを置く、派遣の仕事に切り替えていくつもりのようです。一方、Yさんは研究職だけど、専門替えをする転職で、キャリアの継続をしています。
お二人とも、家庭を犠牲にしているという罪悪感を持ち、何とか折り合いをつけて、妥協策を考えました。
同じような悩みを持つリケジョのみなさんのヒントになれば、と思います。
リケジョのキャリア談Ⅳ：既婚、子あり、ブランク後に技術系派遣
退職したくないと思いながら、妊娠中に体力がなくなり、欠勤が続き退職。子どもはすぐに熱をだすので、しばらく育児に専念してきた、といいます。
就職活動をしていても、子どもがいると正社員を希望するのは無理だった、とのことです。面接では、すぐに子どものことを聞かれます。
どんなに説明しても、「もしもー」とか「○○だったらー」という質問ばかりされてしまいます。
面接では「もしも、子どもが病気になったらどうするの？」と必ず聞かれました。タラ・レバには、応えられないとわかっていても、実際に面接では、タラ・レバの質問ばかりでした。その上、キャリアのことには何も触れてもらえなかったのが悲しかった・・・
一度、リセットしたキャリアなので、この際働き方も変えることにしたＳさんは、派遣社員として、仕事をスタートすることにしました。
ポジションは、技術系派遣社員。派遣は、残業がなく、正社員のように評価されることもない・・・。そういう働き方を今では「派遣社員でよかった」と思えるようになりましたー
Ｓさんと同じようなママ派遣は多いので、気持ちも安定して、働けるようになったとのことです。
リケジョのキャリア談Ⅴ：既婚、子なし、ポジションチェンジ
共働き家庭で育ったＭ子さんは、働くことが当たり前だと思って生きてきました。だけど、40代になり、だんだんと疲れやすくなってきたといいます。毎日、残業ばかりで、男性社員と競争しながら仕事を進め、家に帰るとクタクタになっていました。いつしか、ストレスが原因で、頭痛やめまい、吐き気を起こすようになりました。
病院に行っても、「ストレスをためずに、規則正しい生活を・・・」と言われる。どうしたら、そういう生活ができるようになるか聞いても、医師は【う～ん】としか、言ってくれない。
通院するようになって、一番大変だったのは、病院が開いている間に、仕事を終わらせるか、一時抜けるかしなければならないこと。休日も仕事があれば、通院ができなくなり、ストレスがどんどん増えていったと、いいます。
ある日、夫から「仕事を辞めてもいいんだよ」と言われた。奨学金の返済があるから、それはできないと一度は断ったけど、その一言で安心していた―
奨学金の返済額は、家計の負担が大きく、日本の奨学金はもはや学生ローンと呼ばれています。確かに、奨学金が払えなくて困っている人はたくさんいるようですね。
テクニカルスタッフのポジションで仕事をさがし、転職しました。仕事のやりがいは減ったけど、研究所という場所に未練があった・・・。時間が決まっているから、体力面も安定しているし、通院もできるようになった。これからは体を大事にしたい―
体調が安定してくると、やっぱり仕事をしていてよかったと思えたようです。
完全に退職した状態になると、抜け殻のようになってしまう人も多いと聞きます。また、自分のした選択肢が間違っているのではないか・・・と自分を責めたり、完全に家庭に引きこもってしまう人もいるのです。
お給料も半分以下になったということで、少しがっかりされているようですが、リケジョとして生きる道は、いろいろとあると思います。今のスタッフとしての立場から見た研究という仕事をもう少し広くとらえて、理系専門の塾やセミナーなどもトライしてみてはいかがでしょうか？
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リケジョのキャリア談Ⅵ：既婚、子なし、異業種への転職
やはり共働き家庭で育ったというＫさん。Ｋさんは奨学金を返済し終えたので、新しい業種へ転職することにしたと、いいます。もともとＩＴ系に興味がありました。ＰＣに向かって作業していると時間を忘れてしまうほど好きだったけど、親の大反対でＩＴ業界を諦めてきました。１０年後も働き続けられるか、ーそればかり気になっていたので、思い切って異業種に転職したのです。
ＩＴ系は、未経験からでも比較的広く募集をしている業界です。まだまだ人手不足なので、業界全体が忙しく、時間通りに帰ることは難しい現場も多いですね・・・。
業界に慣れてくると、上流工程の仕事ができるようになります。上流工程の仕事だと、拘束時間もぐっと減るそうです。上流工程の仕事の場合、オフィスもキレイだし、人間関係もいいです。
上流工程といえども、お客さんとの調整が必要になります。イマイチなお客さんやパートナー企業と組んで仕事をすると、拘束時間が増えてしまうこともあると聞きます。
今まで、どうして、不信な人間関係に苦しんできたのか、よくわからない。何でもっと早く始めなかったんだろう・・・って、思います。
“専門を捨てることが仕事の近道！”という人が、最近、多くなりましたね。専門分野にこだわらず、自分がやりたいと思ったことを仕事にすることこそ、生き生きと活躍できるし、仕事が楽しくなる秘訣なんだそうです。
好きなことだけで生きていくことは難しい、と頭では思うのですが、Ｋさんは、実際の仕事に飛び込んでみて、何度でもやり直せばいいとわかった、といいます。
全く想像もしていなかった仕事で、活躍できるようになったＫさん。40歳になって迷いがなくなったようです。
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２位：ワークポート
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まとめ
・ポジションチェンジ
>派遣会社の乗り換えならヒューマンリソシア
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